2009年3月末。
生後11ヶ月になったゆぅを、
Hibワクチン接種の2回目を受けに、
近所の総合病院に連れて行きました。
ところが、問診票を書きながら熱を測ったら、
37.9℃もあったのです。
もともと、ちょっと眠かったりすると、
すぐに体温が上がってしまう子で、
これまでBCGも三種混合もHibの1回目も、
37.5℃ギリギリで、お医者さんの判断で
まぁ大丈夫だろうと打ってもらっていました。
でも今回は、30分ほど待ってから測り直してみても、
やはり37.9℃のままで、
結局注射は延期になりました。
もちろん、風邪らしき症状もなく本人は元気そのもので、
先生も首を傾げてました。
数日後に再び病院に出向きましたが、
この時も微熱で、接種出来ず。
さらに数日後、病院に出向いたものの、
やはり同じ理由で接種出来ず…
本人は至って元気そうにしか見えず、不審に思った先生が、
血液検査をしてくれました。
その結果、「
好中球減少症」の可能性があるということで、
国立病院の小児血液・悪性腫瘍専門のドクターを訪ねるように
言われました。
不安ばかりがどんどん募る中、
国立病院に連日通い、いろいろ検査をしているうちに、
全身のリンパの腫れ・肝機能の低下・白血球値の低下等が現れ、
ゆぅは入院を余儀なくされました。
私がゆぅを病院に連れて行っていたのですが、
仕事中の主人も呼ぶように言われ、
先生から聞かされたのは、
「
白血病か
神経芽細胞腫の可能性が高い」との宣告でした。
ゆぅは、白血球値が低下し免疫力が落ちていたため、
個室から一歩も出ることが出来ず(※CTの検査だけは別)
お風呂にも全く入れませんでした。
それでも、本人はやはり至って元気そうで、
狭いベッドの上でエネルギーを持て余し、
毎日退屈そうにしてました。
もともと大食いのゆぅは、病院食の少ないのが不満なようで、
あっという間に完食しては、
もっと食べたいというようにグズってました。
私は24時間付き添いだったため、
ゆぅの身の回りの世話だったり何だりで、
泣いている暇もなかったのですが、
ひとり家に残されたダンナは、きっと毎晩、
ゆぅを思って泣いていたことと思います。
ゆぅの入院中、寝室で寝ることはなく、
TVで気を紛らわせながら
リビングで布団も敷かずに寝ていたそうです。
骨髄検査をはじめ、あらゆる検査をした結果、
白血病や神経芽細胞腫の可能性はなくなりました。
が、今度は「
低ガンマグロブリン血症」であることが判明し、
成長とともに正常になる一過性のものかどうか
今後経過をみるために、しばらく通院は続くことになりました。
1歳の誕生日を目前にして、
絶望のどん底に叩き落とされた日々。
今までの人生で、辛いことはたくさんたくさんあったけど、
ここまでどうしようもなく辛い苦しい日はありませんでした。
もしかしたら、この子は1歳の誕生日はなんとかなっても、
2歳の誕生日は迎えられないかもしれない…
そう思うと、もう自分がおかしくなってしまいそうでした。
結果、何でもなかったから言えることではありますが、
この一連の騒動があって、むしろ良かったのだと思います。
なぜなら、この主治医のベテラン先生と出会えたから。
この先生が、その後ゆぅの発達の遅れに気づいて、
あれこれ手を尽くして下さったのだから。
あの時、ゆぅの命を思って泣いたことに比べれば、
自閉症スペクトラム障害なんて大したことじゃない。
だって、命を奪われるわけじゃないんだもの。
人より生きづらくて、苦しむことも多いとは思うけれど、
それでも、ゆぅは元気に生きている。
それがいちばんのことなんです。私たちにとっては。
こう思えるのも、あの騒動があったから…なんですよね。
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